初めて投資をする方にとっては投資アプリを開いてもなかなか意味が理解出来なかったりして大事な情報を見逃してしまいます。このブログでは楽天証券アプリで使われている単語についてわかりやすく投資家としてどういう考えの元に見ていくのかを解説しています。
今回はアプリの中の【板】と呼ばれている画面について説明するよ。
この画面の見方を覚える事で買うタイミングなのか売るタイミングなのか判断が出来るようになります。
板 画面
板(オーダーブック)
「板」は、特定の株式に対する買い注文と売り注文が集まる場所を指し、通常、オーダーブックとして表示されます。これにより、投資家はその株式の需要と供給、つまりどの価格でどれだけの株式が買われたり売られたりする意向があるかを見ることができます。板情報からは、価格のサポートレベルやレジスタンスレベルを推測する手がかりを得ることもできます。
投資家は、オーダーブックを見ることで、市場の需給バランスを理解し、価格のサポート(下支え)レベルやレジスタンス(抵抗)レベルを把握できます。これらの情報をもとに、注文を出すタイミングや価格を決めることができるので、売買戦略の立案に役立ちます。
価格のサポートレベルとレジスタンスレベルは、株式やその他の金融商品のテクニカル分析において非常に重要な概念です。これらは、価格チャート上で特定される特定の価格帯を指し、これらのレベルは価格の動きに影響を与える可能性があります。
サポートレベルとは
サポートレベルとは、株価が下落している時にその下落を止め、反転する可能性がある価格の水準を指します。このレベルは、買い手が売り手よりも強くなる点で、価格の下落を抑え、それ以上の下落を防ぐポイントとなります。多くの投資家がこの価格帯で買いを入れることが期待されるため、サポートレベルはしばしば強い買い圧力の領域と見なされます。サポートレベルが保持されると、価格はそのレベルを下回るのが難しくなり、そこから反発して上昇することが多くなります。
レジスタンスレベルとは
レジスタンスレベルは、サポートレベルの逆で、株価が上昇している時にその上昇を止め、反転する可能性がある価格の水準を指します。このレベルは、売り手が買い手よりも強くなる点で、価格の上昇を抑え、それ以上の上昇を防ぐポイントとなります。多くの投資家がこの価格帯で売りを入れることが期待されるため、レジスタンスレベルはしばしば強い売り圧力の領域と見なされます。レジスタンスレベルが保持されると、価格はそのレベルを超えるのが難しくなり、そこから反落して下降することが多くなります。
トレーダーや投資家は、これらのレベルを使用して、取引のエントリーポイントやエグジットポイント、ストップロスの設定などを決定します。サポートやレジスタンスレベルが破られた場合、これはしばしば新しいトレンドの開始または既存のトレンドの加速を示す重要なシグナルとされ、大きな価格変動が起こる可能性があります。
これらのレベルは過去の価格行動に基づいて識別されるため、歴史的なデータとチャートパターンを解析することで見つけ出すことができます。正確なサポートとレジスタンスレベルの識別は、成功したトレード戦略の開発に不可欠です。
成行
成行注文は、指定された価格なしで株式を買ったり売ったりする注文のことで、現在の市場価格で即座に実行されます。成行注文は、投資家が特定の価格よりも注文の実行速度を優先する場合に選ばれます。しかし、市場のボラティリティが高い時には、想定外の価格で取引が成立するリスクがあります。想定外の価格で取引されるリスクがあるため、市場の状況をよく把握し、特に流動性の低い銘柄では使用時に注意が必要です。
OVER
オーダーブックで「OVER」という用語は、通常、特定の価格レベルでの注文量が予想や平均よりも多い状態を指します。たとえば、ある価格帯で予想を超える売り注文が集まっている状態を「売りオーバー」と表現することがあります。この情報は、その価格帯に強い売り圧力が存在することを示し、価格がそのレベルを超えるのが難しい可能性があることをトレーダーに警告します。
under
「under」という用語は、特定の価格レベルでの注文量が予想や平均よりも少ない状態を指します。たとえば、ある価格帯で通常よりも少ない買い注文が集まっている状態を「買いアンダー」と表現することがあります。この情報は、その価格帯に買い圧力が弱いことを示し、価格が容易にそのレベルを下回る可能性があることをトレーダーに示します。
overとunderの理解
トレーダーは、オーダーブック上の「OVER」や「under」のデータを利用して、市場のサポートやレジスタンスの強さを推定することができます。例えば、ある価格帯で「売りオーバー」が確認されれば、その価格以上での売り圧力が非常に強いと判断し、価格が下落する可能性が高いと見ることができます。逆に「買いアンダー」が確認されれば、その価格での買い支持が弱いため、価格がさらに下落しやすいと考えることができます。
このように、オーダーブック上の「OVER」と「under」は、価格の動向を予測する重要な手がかりを提供し、トレーダーがより情報に基づいた取引判断を行うのに役立ちます。
Overもunder少ない場合
オーダーブック上で売り注文と買い注文の両方が少ない場合、それは市場の流動性が低いことを示しています。流動性が低いということは、少量の取引でも価格に大きな影響を与える可能性があるため、投資家は以下のような点に注意して判断を下す必要があります。
価格のボラティリティ
• 流動性が低い場合、価格はよりボラティリティ(変動性)が高くなりがちです。投資家はこのような状況で大きな価格変動に備える必要があります。
注文のサイズ
• 少量の注文でも価格を大きく動かす可能性があるため、注文のサイズを慎重に選ぶことが重要です。大きな注文は、意図しない価格の変動を引き起こすかもしれません。
成行注文のリスク
• 成行注文を使用すると、想定外の価格で取引が実行されるリスクが高まります。指値注文(事前に指定した価格でのみ実行される注文)を利用することで、このリスクを管理することができます。
市場ニュースと分析
• 市場の流動性が低い場合、特定のニュースやイベントが価格に大きな影響を与える可能性があるため、市場のニュースと分析に敏感であることが求められます。
慎重なエントリーとエグジット
• 流動性が低い市場では、ポジションに入るタイミングと退出するタイミングを慎重に選ぶことが重要です。市場がどの方向に動きやすいかを理解し、計画的に行動する必要があります。
投資家は、流動性が低い市場では慎重に行動し、大きなリスクを避けるためにより保守的なアプローチを取ることが一般的です。市場がどのように反応するかを慎重に監視し、予想外の価格変動に対応できるようにしながら、投資計画を適応させることが重要です。また、流動性の低い市場での取引は、特に経験豊富なトレーダーや、市場のダイナミクスを深く理解している投資家に適しています。
Overもunderも多い場合
オーダーブック上で売り注文と買い注文の両方が多い場合、市場には高い流動性があります。このような状況では、市場は安定しており、価格変動は比較的穏やかで予測しやすいことが多いです。投資家がこの状況で取るべき判断や戦略は以下の通りです。
安定した取引環境
• 流動性が高い市場では、大量の取引が行われても価格に急激な影響を与えにくいため、安定した取引環境が提供されます。これにより、投資家はより予測しやすい市場条件の下で行動することができます。
成行注文の有効利用
• 高流動性を持つ市場では、成行注文を使用しても想定外の価格で執行されるリスクが低くなります。投資家は迅速にポジションを開閉するために成行注文を積極的に利用することができます。
市場の反応の予測
• 注文の多い市場では、市場の反応が比較的一貫しているため、経済指標発表や企業の決算報告などのイベントが価格に与える影響を予測しやすくなります。
テクニカル分析の効果
• 高い流動性はテクニカル分析の信頼性を向上させます。サポートレベルやレジスタンスレベル、トレンドラインなど、価格パターンや指標は予測が容易になり、より有効に機能します。
リスク管理の強化
• 流動性が高い市場では、投資家はリスクをより効果的に管理することが可能です。ストップロス注文やリミット注文が計画通りに実行されやすく、不必要な損失を防ぐことができます。
高い流動性の状態では、市場はより透明で取引がしやすくなります。このような環境では、投資家は市場の動向を追いやすく、より積極的な取引戦略を採用することが可能です。しかし、市場の過度の楽観に流されず、常に冷静な分析と計画に基づいて行動することが重要です。市場の動きを注意深く監視し、適切なタイミングで取引を行うことで、機会を最大限に活用し、リスクを管理することができます。
コメント